2014/04/01

映画「ドラゴンボールZ 神と神」 17年ぶりによみがえった映画版「ドラゴンボール」

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公式サイトでロゴをドラゴンボール風に作れます。
もちろん、もう劇場公開は終わっています。


先日、テレビで映画「ドラゴンボールZ 神と神」を見ました。

ちょうど一年前の2013年3月に公開された映画で、劇場公開作第18弾です。

前作より17年ぶりの劇場作品であるということ、そして原作者の鳥山明が、初めて脚本から関わった映画であること、という2点で、上映当時、結構話題になった作品です。

公式サイトもかなり気合が入っています。

特に鳥山明と中川翔子の対談は、普段あまり知ることができない、鳥山先生の作品に対する貴重な思いが聞けて必見です。



感想ですが、原作付きアニメの映画オリジナル版ということで、見る前から期待値が全然高くなかったこともあって、結構楽しめました。

原作者が映画にかかわったというだけあって、普通の映画オリジナルだと、なかなかここまではできないな、と思わせるようなおもいきったキャラ同士の絡みや、従来そのキャラクターがするとは想像しにくい意外な行動が多く、なかなか良かったです。

本作でなにより重要なのは、悟空が、映画オリジナルキャラである最強の相手に、最後まで勝てないまま話が終わってしまうというところでしょう。

ドラゴンボールの物語の本質は、常に、自分より強い敵に勝つこと目指して戦い続けることだと個人的には思っているので、まだ今の段階では勝てない敵の存在を明らかにしつつ終わるというのは、この物語世界の終わり方としてとても望ましいように思いました。

とはいえ、この映画、必ずしもドラゴンボールファンのみんながみんな楽しめるとも思えない、賛否両論分かれそうなものでもありました。

なぜかというと、全体的にコメディタッチで、ふざけた場面が多く、シリアスな場面の緊張感との乖離が激しすぎて、人によってはついていけないかもしれないノリだったからです。

原作を全て読んでいる人ならご存知のように、ドラゴンボールというのは前半と後半で結構、雰囲気が違います。

序盤は「アラレちゃん」の世界観を引きずるようなギャグ満載の摩訶不思議な冒険譚、それが悟空が強くなっていくにつれて、彼の世界に対する責任が自然に増していってしまい、どんどんシリアスなバトル漫画へと変化し、フリーザ編あたりでピークをむかえるわけです。

そして雑誌での連載中、おそらくいちばん人気があった時期は、シリアス寄りのバトル漫画のころで、ドラゴンボールといえば、そのイメージという人も多いかと思うので、それを期待して見た人には、今回の映画はかなり期待はずれだったのではないでしょうか。

しかし、鳥山明の作品全体から見れば、むしろその時期の雰囲気のほうが特殊だったわけで、原作者本人が直接ストーリーの制作にかかわれば、ドタバタのコメディ路線になるのは、むしろ必然だったのかもしれません。

個人的には、そういった鳥山明っぽさがよく出ているのも良かったし、なにより、連載をリアルタイムで読んでいた世代ですので、懐かしいキャラクターたちが少しずつ、いかにもな見せ場をもらってでてきただけで、同窓会的な懐かしさを感じられて、最高とはいえないものの、十分満足できました。

1995年連載終了だから、あれからもう20年近くたつんだなあ。

そして最後のスタッフロールがもう、ね。感動モノでしたよ。

テレビ放送時も、これをカットせずに放送してくれて本当に良かったです。

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